泡盛の度数は30度か43度、そのどちらかであることが多い。46の酒造所から752件を数えたら、この2つで全体の51%を占めた。しかも38の蔵が、30度と43度の両方を出している。度数には、法律が引いた線が2本ある。

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結論:30度と43度で半分。線は45度と25度に引かれている

本サイトが公式サイト(一部は沖縄県酒造組合)で度数を確認できた泡盛は 46酒造所・752件(銘柄と度数の組み合わせ)。度数の種類は 10度から60度まで28種類ある。ここから分かることは3つだ。

  1. 30度(208件)と43度(176件)で全体の51%を占める
  2. 度数を公開している46蔵のうち38蔵が30度と43度の両方を出している
  3. 法律が引いた線は45度(超えると酒税法上の品目が変わる)と 25度(以下なら「マイルド」と表示できる)の2本

この記事の数字は、本サイトが掲載している泡盛のうち度数を確認できたものだけを 数えたものだ。市場に流通する全銘柄の統計ではない。 公式に度数の記載がない銘柄は数に入れていない。

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実際の分布 — 28種類の度数

多い順に並べるとこうなる。

図1
30度と43度だけが突き出ている(752件)
30度208件 28%43度176件 23%25度97件 13%40度64件 9%35度62件 8%44度50件 7%42度20件 3%20度16件 2%60度13件 2%その他19種46件 6%

10度から60度まで28種類ある中で、この2つだけで全体の51%を占める。なぜこの2つなのかを公式に書いている蔵は確認できなかった。

度数件数割合この度数帯の中身
30度20828%もっとも多い。46蔵のうち44蔵が出している
43度17623%2番目。古酒の件数(99件)はどの度数よりも多い(後述)
25度9713%「マイルド」と表示できる上限
40度649%古酒が34件(53%)
35度628%古酒が34件(55%)
44度507%古酒の仕込み用に使われる(後述)
42度203%古酒が18件(90%)
20度162%古酒が2件(12%)
60度132%与那国島の花酒だけ

残りの19種類(10・12・14・15・27・29・34・36・38・39・41・45・46・47・50・51・52・53・59度)は、合わせて46件。 どれも12件以下で、少数ずつ散らばっている。度数帯でまとめると次のようになる。

図2
度数には、法令と規約が引いた線が2本ある
25度以下25度超〜45度以下45度超0度25度45度60度
25度以下124件 16%25超〜45以下606件 81%45度超22件 3%

45度を超えると酒税法上の品目が「単式蒸留焼酎」ではなく「原料用アルコール」になる(第3条第17号)。25度以下は公正競争規約で「マイルド」と表示できる。どちらも味の区分ではなく、条文が引いた線である。

区分件数割合意味
25度以下12416%公正競争規約で「マイルド」と表示できる
25度超〜45度以下60681%酒税法上の品目は単式蒸留焼酎
45度超223%品目が「原料用アルコール」になる

度数別の全銘柄は度数から探すで見られる。

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38の蔵が30度と43度の両方を出している

度数を公開している46蔵のうち、38蔵が30度と43度の両方を持っている。 どちらか一方だけという蔵(6蔵)のほうが少ない。

1つの蔵が何種類の度数を出しているかを数えると、5種類以上を出している蔵が30蔵ある。 最も多いのは神村酒造で、20・25・30・35・40・42・43・44・45・46・51度の11種類。

なぜ30度と43度なのか、その理由を公式に書いている蔵は確認できなかった。 ここで言えるのは分布としてそうなっているということだけである。

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43度前後は古酒、30度は一般酒

度数帯ごとに、古酒(種別が「古酒」「長期熟成古酒」のもの)の割合を出すと、 はっきりした差が出る。

度数帯件数古酒の割合
25度以下12433.1%
30度20822.6%
30度超〜43度未満16760.5%
43度17656.2%
44度5018.0%
45度超220.0%

30度を超えて43度までの帯では古酒率が60.5%・56.2%に跳ね上がり、30度では22.6%にとどまる。 度数を見れば、その商品が古酒として売られているかどうかがおおよそ見当がつくということだ。

ただしこれは相関であって、度数が高いから古酒になるわけではない。 「古酒」と表示できる条件は貯蔵年数と全量古酒であることで、度数は関係しない。 条件は古酒(クース)は何年から?で条文を引いて確認している。

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45度を超えると、酒税法上の品目が変わる

1本目の線は45度である。酒税法の条文はこうなっている。

十 単式蒸留焼酎 次に掲げる酒類(…)でアルコール分が四十五度以下のものをいう。
ロ 穀類のこうじ及び水を原料として発酵させたアルコール含有物を単式蒸留機により蒸留したもの

出典:酒税法 第3条第10号

十七 原料用アルコール 第九号又は第十号の規定(アルコール分に関する規定を除く。)に該当する酒類 (水以外の物品を加えたものを除く。)でアルコール分が四十五度を超えるものをいう。

出典:酒税法 第3条第17号

つまり同じ原料・同じ造り方でも、45度を境に品目の名前が変わる。 45度以下なら単式蒸留焼酎、45度超なら原料用アルコールになる。

本サイトで45度を超えるのは22件。その中心が与那国島の 花酒(59〜60度)で、14件を占める。 花酒がなぜラベルに「泡盛」と書けるのかは、花酒の記事で条文を追っている。

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25度以下なら「マイルド」と表示できる

2本目の線は25度である。こちらは法律ではなく、業界の自主ルールである 公正競争規約が引いている。

アルコール分が25度以下のものでなければマイルドである旨の表示をしてはならない。

出典:泡盛の表示に関する公正競争規約 第4条第1項第4号(施行規則 第4条第3項で「マイルド」には「ソフト」を含む)

裏返すと、ラベルに「マイルド」「ソフト」と書いてある泡盛は、必ず25度以下ということになる。 26度以上でこの表示を使うことはできない。

本サイトで25度以下は124件(16%)。20度以下になると27件まで減り、 そのうち13件は、商品名に「カップ」「パック」「パウチ」が入るか、200ml以下の小さな容器の商品である。

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44度という度数の意味

分布を見ると、43度が176件あるのに対し、44度は50件と少ない。 しかも44度は古酒の割合が18.0%と、43度(56.2%)や30度超〜43度未満(60.5%)に比べて極端に低い。

44度の中身を種別で分けると、一般酒17件・限定品8件・壺詰6件・原酒5件・種別未確認5件で、 古酒(長期熟成古酒を含む)は9件しかない。つまり44度は完成品の古酒として売られていることが少ない度数だ。

一方で、商品名に「古酒造り用」「古酒づくり用」「仕次」と入った銘柄は7件あり、そのすべてが44度だった。 本サイトでは44度を「古酒の仕込み用に使われることが多い度数」として扱っている。 家庭で甕に入れて育てる、いわゆる仕次ぎに向けた商品がここに集まる。

ただし家庭で行う仕次ぎは、公正競争規約の表示ルールの対象外である。 現行の規約に「仕次ぎ」の語は登場せず、貯蔵年数は「検定の日から瓶詰めの日まで」でのみ計算される (施行規則 第3条第1項)。詳しくは 古酒の記事で扱っている。

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度数から銘柄を探す

本サイトは度数ごとに全銘柄の一覧を用意している。 同じ度数の中で、どの蔵がどんな容量・価格で出しているかを横断して見られる。

度数と古酒の年数、地域、種別を掛け合わせて絞り込む場合は 条件で絞り込むから探せる。

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出典

条文・原文は要約せずに引用している。記事の最終更新は2026-10-28(出典ごとの確認日は各酒造所の公式サイト・公式オンラインショップは2026年8月30〜31日、10月28日に再点検)。 法令・規約は改正されることがあるため、最新の内容は各出典で確認していただきたい。

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